
家づくりを検討されている方の中には、「建築家が設計した家です」「設計士とつくる家です」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
どちらも“家を設計する人”という点では同じですが、実はその意味合いには少し違いがあります。
今回は、意外と知られていない「建築家」と「設計士」の違いについて、わかりやすくご紹介します。
■ 建築家とは?
建築家とは、建物のデザイン性や空間のコンセプトづくりを重視する設計の専門家のこと。
「建築家」という呼び方は資格名ではなく、建築士資格を持つ人の中でも、デザインの分野で活躍している人が名乗る肩書きです。
建築家は、施主の想いやライフスタイルを大切にしながら、光や風の入り方、空間のつながり、素材の質感などをトータルに設計します。
いわば「家をひとつの作品として生み出すアーティスト」のような存在です。
アーティストと聞くと意見は聞き入れてもらえず、設計者のわがままにつくられるのはないかと考えてしますが、
決してそんなことはなく、ヒアリングから自分でも気づいていなかったような要望を引き出してくれ、形にしてくれます。
たとえば、「リビングに心地よく光が入るように窓を配置したい」「家族が自然と集まる空間をつくりたい」といった想いを、デザインとして美しく形にしてくれるのが建築家です。
■ 設計士とは?
一方の設計士は、建築基準法に基づいて建物を設計する国家資格を持つ技術者のこと。
正式には「一級建築士」「二級建築士」「木造建築士」といった資格があり、安全性や構造、法規などの専門知識をもとに設計を行います。
設計士は、デザイン面だけでなく、耐震性・断熱性・コスト・メンテナンス性など、建物を長く快適に使うための実用面を重視します。
つまり、家づくりにおける“安心と機能性のプロフェッショナル”です。
「見た目の良さ」だけでなく、「地震に強いか」「長持ちするか」といった部分までしっかりと考え、住む人の安全と快適を守るのが設計士の役割です。
■ 建築家と設計士、どちらが良いの?
どちらが優れているということではありません。
建築家にはデザインの独創性があり、設計士には安全性と実現性の高さがあります。
家づくりにおいて大切なのは、どちらか一方ではなく、その両方のバランスです。
理想は、「お客様の想いをデザインで形にしながら、安全で快適な住まいを実現してくれる設計者」。
そんなパートナーと出会えると、家づくりの満足度はぐっと高まります。
建築家と呼ばれる方の多くは、設計士として設計をしていた方も多く、さまざまな実用面を考えた上で、すてきなデザインのお家を設計される方多くおられます。
■ バランスのとれた家づくりを目指して
家づくりでは、デザイン・性能・暮らしやすさのすべてがそろってこそ、本当に満足できる住まいになります。
どんなに見た目が美しくても構造が弱ければ安心できず、性能が良くても暮らしにくい間取りでは意味がありません。
まずは「自分たちがどんな暮らしをしたいか」をしっかり考え、その想いを丁寧にくみ取ってくれる設計者と出会うこと。
それが、後悔のない家づくりへの第一歩です。
■ まとめ
建築家は、デザインや空間づくりを通してお客様の理想を形にする「アーティスト的存在」です。
その地域を象徴するような素敵なデザインも期待できます。
一方、設計士は、建物の構造や安全性を考え、安心して暮らせる家を実現する「技術の専門家」です。
どちらも家づくりに欠かせない大切な役割を担っています。
大切なのは、デザインと性能のどちらかに偏ることなく、両方の視点をもって家づくりを考えること。
お客様の想いをデザインで表現しながら、安全で快適な住まいを叶えてくれる設計者こそが、理想のパートナーといえるでしょう。
「デザイン性も性能も、どちらも大切にしたい」
そんな方には、建築家の感性と設計士の技術力が両立した家づくりがおすすめです。
私たちもお客様の想いを丁寧に聞き取り、安心して長く暮らせる“自分らしい住まい”をご提案しています

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